小松崎操です。RINKAのレパートリーについて、第2弾は、RINKA5に収録したオリジナル曲「双樹の白樺」について書きます。【2012.3.14】
RINKAの4枚目のアルバム「Black Diamond」のジャケット撮影で偶然訪れたのが縁で参加した、南大夕張駅跡で行われる汽車フェスタ。ホームに遺された客車の前に、廃線(昭和62年)後に生えてきたという2本の白樺がありました。白樺の前で演奏してほしいんです、と三菱大夕張鉄道保存会の事務局長さんに言われました。夕張の栄華を知らない樹ということで、この地の象徴的な存在だそうです・・・・とばかり思っていたのですが・・・。
事務局長さんに、ついこの間聞いた話。鉄道で仕事をしていた事務局長さんは、廃線後もこの地を訪れ、いつしか生えてきた白樺をそっと見守り手入れをしてきたそうな。でも、白樺ってやつは、痩せた土壌に真っ先に生えて、どんどん伸びる雑草みたいなもの。仲間内から、邪魔だから切ってしまったら、という声もあったそう。そこで事務局長さんは、「栄え知らずの双樹」なんて由緒ありげな木の札を作って白樺の脇に立てた。実は、伐採反対!の立て看みたいなもの?それを真に受けて、私が曲なんか作ったものだから、切るわけにいかなくなった?としたら良かった。翌年の汽車フェスタには、白樺の前に、小さな木のステージができていました。
このメロディーができた時は、曲のイメージはまだ漠然としていたのだけど、星くんにギターを弾いてもらったら、一つの光景がはっきり見えてきました。月夜の晩に小さな白樺が、人知れず伸びていくようす。それ以来、そんな気持ちで弾いています。曲は、聴く人それぞれにイメージしてもらえればいいから、誰にも言っていなかったのだけど。
先日、城田じゅんじさんと内藤希花さんが、思いがけずこの曲を演奏してくださいました。嬉しかった。おふたりのダイナミックな表現で、この曲が、白樺を巡る四季の光景のように思えました。
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エピのパパ (土曜日, 12 9月 2015 22:21)
はじめまして
初めて夕張の汽車フェスタでRINKAさんの演奏を拝聴させていただきました。
お二人のローカルライブ、とても素敵でした。
また機会があれば、ライブコンサートお聞きしたいです。
小松崎操 (日曜日, 13 9月 2015 23:34)
エピのパパさん、コメントうれしく拝見しました。
毎年、白樺のステージや列車の中で演奏するのを楽しみにしています。
またどこかでお会いできたら、とお返事しようと思っていたら、今日のコンサートにも来てくださったのですね。ありがとうございました!